登記識別情報を失効させることはできますか。

登記識別情報を失効させることはできますか。

「実家の権利書(登記識別情報)が盗まれたかも…」
「実家の権利書(登記識別情報通知)が見当たらない…」
「もしかしたら、誰かに暗号(英数字)を見られてしまったかもしれない」

このような万が一の際、不動産の悪用を防ぐための緊急措置として、登記識別情報を無効にする「登記識別情報の失効の申出」をとることができます。 しかし、この手続きには重大な注意点があります。

1. 登記識別情報の「失効申出」とは?

「登記識別情報の失効の申出」とは、登記識別情報の効力を失わせる制度です。

  • 申請先:その不動産を管轄している法務局(登記所)
  • 申請手数料:無料
  • 申請権者:登記名義人(所有者)本人、またはその相続人など

この手続きを行うことで、万が一情報が第三者に渡っていたとしても、勝手に登記申請をされるリスクを防ぐことができます。

2. 【重要】失効手続きを行う前の重大な注意点

悪用防止には有効ですが、最大の注意点は「一度失効させた登記識別情報は、二度と再発行されない」ということです。

失効させると、将来その不動産を売却したり、担保に入れたり(ローンを組むなど)する際、以下のようなデメリットが生じます。

  • 手続きの手間が大幅に増える
  • 司法書士への「本人確認情報作成費用」(数万円〜)などが別途必要になる

防犯のために良かれと思って失効させた結果、将来の登記手続きで余計な時間と多額の費用がかかってしまうため、申請は慎重に判断しなければなりません。

3. 失効手続きを検討すべき「判断基準」

失効手続きは、あくまでも「他人に悪用されるリスクが著しく高い場合」にのみ検討するのが適切です。

  • 失効させるべきケース(盗難や明らかな情報漏洩) 空き巣の被害に遭った、外出先で落とした、あるいは目隠しシールが剥がされて暗号を見られた可能性が極めて高い場合。
  • 失効させない方がいいケース(家の中での紛失) 「自宅のどこかにあるはずだが、見つからない」という場合、暗号が外部に漏れている可能性は低いです。暗号が他人に知られていない限り悪用はできないため、慌てて失効させないのが賢明です。

まとめ

登記識別情報の失効手続きは大切な不動産を守る手段ですが、再発行ができないという注意点もあります。

「自分のケースでは本当に失効させるべきだろうか?」と迷われたり、実際に紛失してしまって不安な方は、まずは当事務所までお気軽にご相談ください。状況をお伺いした上で、最適な対処法をご提案いたします。