”遺留分”とはなんですか?

”遺留分”とはなんですか?

遺留分とは、一定の相続人について、亡くなった方の財産から法律上取得することが保障されている最低限の取り分のことです。
「全財産を赤の他人に譲る」といった極端な遺言書があっても、残された家族の生活を守るために、法律が最低限の取り分を保障しています。

💡 1. 遺留分をもつ人(遺留分権利者)
すべての相続人に遺留分があるわけではありません。
〇 権利がある人:配偶者(妻・夫)、子(子が亡くなっている場合は孫)、親(祖父母)
✕ 権利がない人:兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっている場合は甥・姪)

💰 2. 遺留分の割合
法律上、保証されている遺留分の割合は以下の通りです。

直系尊属(親など)のみが相続人の場合:法定相続財産の3分の1
上記以外(配偶者や子がいる場合):法定相続財産の 2分の1

※各個人の具体的な遺留分は、この割合にそれぞれの「法定相続分」を掛け合わせて算出します。

具体例
・妻と子供2人の場合→子が8分の1ずつ、妻が4分の1
・妻と親(夫の母親)の場合→妻が3分の1、夫の母親が6分の1
・親(父母)だけの場合→6分の1ずつ

⚠️ 3. 実務上の注意点
もし遺言書によって遺留分が侵害された場合、相続人は財産を多くもらった人に対して「侵害された分をお金で払って!」と請求することができます(=遺留分侵害額請求)。

現在の法律では、不動産などの現物ではなく「金銭(お金)」での解決が原則となっているため、請求された側が急にまとまった現金を求められて困惑するケースが後を絶ちません。


自分の思い通りに財産を分けられる「遺言書」はとても有効な手段ですが、この遺留分を無視して作ると、良かれと思った遺言が原因で、死後に家族間で泥沼の金銭トラブルに発展してしまうリスクがあります。